細部に到るまでの注意力の高さ、最高の楽器を作り出すという情熱により選抜されたPrivate Stockの少数精鋭チームは、PRSにおける楽器づくりの頂点に立つクラフツマンたちです。ギター・ビルドの各段階で常に限界に挑むことにより、彼ら専任ルシアーたちは、すべてのPrivate Stockインストゥルメントを家宝に匹敵するポテンシャルを秘めた芸術品であり、音楽を生み出す楽器として仕上げています。
PRSでの楽器づくりは、1人のビルダーに負うところが大きく、その日その日の終わりには、Private Stockチームの各メンバーは、製作している楽器のルックスやフィール、サウンドがベストになるよう願っています。
Private Stockチームをご紹介します。
Meet The Builders
PAUL MILES
Director of Private Stock

◼︎PRSに入社したのはいつ?
1991年8月
◼︎PRSでの主な担当は?
私はMICA(Maryland Institute College of Art:メリーランド芸術大学)の卒業ですが、それでもPRSの細部への注意深さなどには驚きましたね。私の担当はPrivate StockとPTC(PRS Tech Center)の運営です。
◼︎仕事で最も重要なツールは?
マインドでしょうか…。ギター製作には禅の心があると思うんです。無心になるという意味合いですが、そのベストな状態にするのが難しいですね。
◼︎ギターの仕事に就きたかった理由は?
まさかギターを仕事にするとは思ってもみませんでした。大学を卒業して職が必要になり、その時に何となく運命を感じたんです。
◼︎一生のうちにやっておきたいことのトップは?
色々なところへ旅するのが好きなのですが、もう既にかなり旅していますので、そういう意味ではやっておきたいことはありません。
◼︎好きな食べ物は?
鮨。
◼︎好きな名言は?
特にそういうのはないんですが、これまで聞いた中で最低だったのは「それが現実さ」ですね!
◼︎好きなミュージシャンは?
Afghan WhigsのGreg Dulli。好きなバンドはThe Bronx。
◼︎好きな曲は?
よく聴くトップ2はGreg Gulli「The Killer」のTriple Doorでのライブ・バージョンと、The Bronx「The Unholy Hand」。
AUSTIN HARRIS
Speciality Guitar Luthier – Acoustics

◼︎PRSに入社したのはいつ?
2001年12月
◼︎PRSでの主な担当は?
メインはネック・ワークですが、ウッドショップ全般も担当します。
◼︎仕事で最も重要なツールは?
よく砥いだノミです。
◼︎ギターの仕事に就きたかった理由は?
材木からスタートして、やがて美しいギターに仕上げるのが好きだったからです。
◼︎一生のうちにやっておきたいことのトップは?
もっと旅行したいですね。
◼︎好きな食べ物は?
メキシカン。
◼︎好きな名言は?
「ファンタジーというのは、まだ発見されていない現実に過ぎない」− Joe Hill(小説家)
◼︎好きなミュージシャンは?
多すぎて挙げられません。
◼︎好きな曲は?
Tool「Forty-six & 2」と、Sam Cooke「A Change is Gonna Come」。
BRIAN LUTZ
Speciality Guitar Luthier – Finish

◼︎PRSに入社したのはいつ?
2000年10月
◼︎PRSでの主な担当は?
ペイントと最高のタッチアップです。
◼︎これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
ギターにはそれぞれ個性があって、固有のトーンがあります。これまで手掛けてきたものにはどれも敬意を払って向き合ってきています。
◼︎仕事で最も重要なツールは?
スプレーガンと筆。
◼︎ギターの仕事に就きたかった理由は?
元々ウッドワークのバックグラウンドがあって、クオリティの高さからPRSで働きたかったんです。最高の楽器づくりをするというPRSの使命に、自分の力を提供したかったんです。
◼︎好きな名言は?
「俺はロックの王。俺の上に立つ者は誰もいない。アホなMCは俺を陛下と呼べ。」− Abraham Lincoln
DANA SEIDMAN
Speciality Guitar Luthier – Neck Specialist

◼︎PRSに入社したのはいつ?
1998年8月
◼︎PRSでの主な担当は?
Private Stockの日々のネック製作です。
◼︎Private Stockでの仕事で好きなことは?
Private StockのフォーラムにSteve P.という人がいて、彼はトップ・コメンテーターですね。彼のコメントはどれも最高です。
◼︎仕事で最も重要なツールは?
ノギス。寸法通りの仕事に欠かせません。
◼︎一生のうちにやっておきたいことのトップは?
スーパー・ボウルを観に行きたいです。
◼︎好きなランチ・スポットは?
中華のHong Kong Carryoutです!
■好きな食べ物は?
北京ダック。
■好きなミュージシャンは?
David Gilmour(Pink Floyd)。
■好きな曲は?
アルバム『The Wall』の全曲。
DAVE CROCKER
Speciality Guitar Luthier – Stain (Electric and Acoustic)

◼︎PRSに入社したのはいつ?
1999年5月
◼︎PRSでの主な担当は?
色でギターに創造性を持たせることです。Private Stockギターを世界一ルックスの良いギターにすることが私の仕事です。
◼︎これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
お気に入りというのは特にありません。どれもが特別な手法で作られていますから。これまで出してきた色にはすべて誇りを持っていますし、1本1本ステインしていくのが本当に楽しいんです。
◼︎仕事で最も重要なツールは?
クリエイティビティが最も大切なツールです。「形にとらわれない」と考える能力も大切です。それと、3Mファイン・パッドと320番のサンドペーパーですね。
◼︎ギターの仕事に就きたかった理由は?
PRSでこの仕事を始めた頃は、ちょっと無理かな?と思ったのですが、すぐにこここそが私の働く場所だと分かりましたね。
◼︎好きなランチ・スポットは?
自分のクルマの中でランチを食べながら、その時々のオーディオブックを聴くのが最高なんです!
■好きな食べ物は?
妻が作ってくれるもの(それとピザ)。
■好きな名言は?
「地獄を経験しているのなら、そのまま突き進め。」− Winston Churchill
■好きなミュージシャンは?
David Gilmour。
■好きな曲は?
その時の気分に合ったものなら何でも。
ERIC GRANROTH
Speciality Guitar Luthier – Final Assembly

◼︎PRSに入社したのはいつ?
2000年1月
◼︎PRSでの主な担当は?
アッセンブリ、ワイヤリング、それとセットアップを全Private Stockに対して行っています。アコースティック、アーティスト用ギター、プロトタイプを含むすべてです。
◼︎これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
McCarty Singlecutはどれも私好みのサウンドですね。ドラゴンのペイントが入ったモデルは製作していて楽しかったです。
◼︎仕事で最も重要なツールは?
細部も逃さず注意する集中力。あとは耳ですね。チームの他のメンバーが美しいギターを作り上げる最高の仕事をしてくれていますから、その美しさに負けないプレイアビリティとサウンドにするのが私の仕事です。
◼︎ギターの仕事に就きたかった理由は?
誰かに自分のギターを作らせるほどの財力を持ち合わせていませんでしたから、自分で作ることを学んだんです。気が付いたらそれが自分の専門職になっていました。
◼︎好きなランチ・スポットは?
Kent Island Depot。みんな「グルメ・ガソリンスタンド」って呼んでますけどね。そこのビーフ&ブリーチーズ・サンドウィッチは最高です。
■好きな名言は?
「音楽のことなんか何も分かっちゃいないんだ。でも、それを仕事にしてるんだ、ね?」− Elvis Presley
■好きなミュージシャンは?
Slash、Tony Iommi、Ronnie James Dio。
■好きな曲は?
その時々で変わりますね。きょうはJimmy PageとThe Black CrowesバージョンのFleetwood Mac「Oh Well」。
HERMAN EFLAND
Speciality Guitar Luthier

◼︎PRSに入社したのはいつ?
1997年2月
◼︎PRSでの主な担当は?
アコースティック用のCNCマシンを担当しています。これまでフィニッシュ、ネック、ラフカットも担当していました。
◼︎仕事で最も重要なツールは?
CNCマシンとサンドペーパー。
■ギターの仕事に就きたかった理由は?
ロックンロール。ギターへの愛。それとウッドワークですね。
■好きなランチ・スポットは?
社内に新しくできた休憩室。
■好きな食べ物は?
メキシカン。
■好きな名言は?
「少ないほど豊かである」
■好きなミュージシャンは?
Jimmy Page。
■好きな曲は?
「Stairway to Heaven」。
JASON SPICER
Speciality Guitar Luthier – Finish

◼︎PRSに入社したのはいつ?
2002年5月
◼︎PRSでの主な担当は?
フレットのレベリングとフィニッシュ全般です。メインはウェット・サンディング、バフ、フィニッシュのチェック、ケーシングです。
◼︎これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
PS#5135 McCarty Singlecut。
■好きな名言は?
「危険を冒す者が勝利する」− David Stirling(英陸軍SAS創設者)
■好きな曲は?
Lamb of God「Set To Fail」。
JOEY LAMBERT
Speciality Guitar Luthier – Acoustics

◼︎PRSに入社したのはいつ?
2009年3月
◼︎PRSでの主な担当は?
ウッドショップでのアッセンブリ全般と一部のフィニッシュです。
◼︎これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
Martin Simpson用に製作したハカランダ・クラシック・ギターですね。
■仕事で最も重要なツールは?
ノミ。
■ギターの仕事に就きたかった理由は?
音楽やアートが大好きだからです。その2つの世界を結び付ける意味で、この仕事はベストな選択のように思います。
■一生のうちにやっておきたいことのトップは?
マチュ・ピチュ観光をしたいです。
■好きな食べ物は?
バッファロー・チキン・ラップ。
■好きな名言は?
「恋が狂気でないとしたら、そもそもそれは恋ではない。」− Pedro Calderon de la Barca(17世紀スペインの劇作家、詩人)
■好きなミュージシャンは?
Robin Pecknold。
■好きな曲は?
Dustin O’Halloran「Opus 20」。
PIERCE CHENEY
Speciality Guitar Luthier – Woodshop

◼︎PRSに入社したのはいつ?
2006年3月
◼︎PRSでの主な担当は?
ボディのサンディングとステイン工程に出す直前のサンディングを担当しています。それと、ボディとネックのアッセンブリもやっています。
■仕事で最も重要なツールは?
ダイノオービタル・サンダー、いわゆるエアー・サンダーです。
■好きなランチ・スポットは?
Chic-fil-A(チックフィレイ:チキン専門のファストフードチェーン)。
■好きな食べ物は?
ヒバチ・グリルのステーキ。
■好きなミュージシャンは?
George Harrison。
RICK AMES
Speciality Guitar Luthier – Basecoat Finish Specialist

◼︎PRSに入社したのはいつ?
1999年10月
◼︎PRSでの主な担当は?
全Private Stockとアーティスト向けギターのベースコート関連全般。それと、サンディングですね。サンディングはかなりやりますよ!
■これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
すべてのSCJですね。あと、ローズウッド・ネックものなら何でも。
■仕事で最も重要なツールは?
サンドペーパーと目の細かいパッド。
■ギターの仕事に就きたかった理由は?
ギターが大好きだからです。
■一生のうちにやっておきたいことのトップは?
今持っているのと、これから買う全部のゲームで勝ちたいです。
■好きな食べ物は?
メキシカン。
■好きなミュージシャンや曲は?
その時の気分によりますから、1つに選べません!
RICH HUBBARD
Speciality Guitar Luthier – Woodshop

◼︎PRSに入社したのはいつ?
1996年12月
◼︎PRSでの主な担当は?
ブックマッチと、全Private Stockのボディを木材から作っています。他にはサンディング、シェイピング、ボディに入るカスタム・インレイの製作も担当しています。
■これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
アーティスト用ギター全部と、私が会ったお客様のギター全部です。
■仕事で最も重要なツールは?
5インチ幅のDynabrade社製サンダーと、細部を見逃さないようにする注意力です。
■ギターの仕事に就きたかった理由は?
ミュージシャンであること、音楽への愛情を持ち続けること(が両立できる仕事だから)です。
■好きな食べ物は?
肉、地元の野菜、シーフード。
■好きな名言は?
「夜を掴め」(ラテン語:“Carpe Noctem.”)
■好きなミュージシャンは?
素晴らしいベーシスト全員。
RICH SCHAEFER
Speciality Guitar Luthier – Woodshop

◼︎PRSに入社したのはいつ?
1999年10月
◼︎PRSでの主な担当は?
専門はネックとボディのアッセンブリですが、チームの他のメンバーと同じく、サンディングやドリル、フィリングや木材の加工もやっています。
■これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
1本だけ挙げるのはほとんど無理です。これまで、ものすごい数の変わったものや複雑なものも作ってきましたからね!でも、原材料の木材の一塊や貝殻から世界でも屈指の精緻な楽器に仕上がっていくのを見ると、本当に賞賛に価することなんじゃないかと思いますね。
■仕事で最も重要なツールは?
目。極端に細かいレベルのディテールを相手に仕事をしていますからね。それと、手も大切なツールです。特にネックの作業をする時には。Private Stockの見た目はもちろん美しいのですが、作り手としてはネックのフィールなんです。どう扱っても完璧なフィールであることがとても重要なんです。
■好きな名言は?
「テオドトスよ、その者を赦せ。その者は野蛮人なり。その者の部族や島での習わしは、自然の理に適ったものとその者は考えておるのだ。」−「シーザーとクレオパトラ」George Bernard Shaw
■好きなミュージシャンは?
酷な質問ですね。私は新しい音楽を貪欲に見付け出すのが好きなんです。これまでに聴いたことがない音楽を見つけて仕事中にかけるのが日課の一部なんです。
RICK HANCOCK
Speciality Guitar Luthier – Neck Specialist
RICK HANCOCK
Speciality Guitar Luthier – Neck Specialist

◼︎PRSに入社したのはいつ?
2007年11月
◼︎PRSでの主な担当は?
ギターの仕事に携わって40年以上、その多くをPRSギターの製作、リペア、カスタム品の製作などあらゆる弦楽器の仕事を、その他にも必要なことはなんでもやってきました!
■これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
全部!
■仕事で最も重要なツールは?
ノミ。
■ギターの仕事に就きたかった理由は?
最初はギターを習いたかったんです。でもギターを買う余裕がなくて、自分のギターを作り始めたんです。やがて色んな人びとがギターを作ってくれとかリペアしてくれと頼みだすようになって、今ここにいるんです!
■一生のうちにやっておきたいことのトップは?
その「やっておきたいリスト」を空にすることです。
■好きな名言は?
「恐れ以外に恐れるものは何もない。」− Franklin D. Roosevelt
■好きなミュージシャンは?
Chris Tomlin。
■好きな曲は?
Amazing Grace (My Chain’s are Gone)。
ROB CARTNEY
Speciality Guitar Luthier – Neck Specialist

◼︎PRSに入社したのはいつ?
1997年8月
◼︎PRSでの主な担当は?
指板のレベリング、フレットの取り付け、ネックのサンディングです。
■これまでに手掛けたPrivate Stockでのお気に入りは?
John Mayer向けに製作したもの。
■仕事で最も重要なツールは?
手、目、サンドペーパー。
■ギターの仕事に就きたかった理由は?
ギターを弾くことと、ウッドワークが楽しめるからです。
■一生のうちにやっておきたいことのトップは?
ヨーロッパ中を旅したいです。
■好きなランチ・スポットは?
The Love Point Deli。
■好きな食べ物は?
蒸し蟹と蒸し海老。
■好きな名言は?
「自然の歩調を取り入れよう。その秘策は忍耐。」− Ralph Waldo Emerson(19世紀アメリカの思想家、哲学者。別名「コンコードの賢者」)
■好きなミュージシャンは?
Jimmy Herring、Derek Trucks、Jeff Beck、Bob Marley。
■好きな曲は?
Bob Markey「Three Little Birds」。